メモメモ

上野茂都千駄木古書ほうろう>
我が家から徒歩5分の古書ほうろう。しかし、通りを一本隔てているため、案外行かない場所である。なので、谷中に住んで5年を数えようと言うのに、きっとこのライブでやっと4回目くらいかも。
古本屋といってもけっこう広い。ちょっとした図書館くらいある。店の奥の本棚を動かしてスペースを作り、そこで上野さんのライブが行われるのだった。ステージに近いあたりは座布団席。しかし、シートを敷いて携帯用の簡易座布団を置いているので、まったく和の雰囲気無くて面白し。料金払うと受付で、紙に包まれたお菓子をくれた。小さなおせんべい2枚、ベルキューブのクリームチーズチロルチョコなど。お客さんはみんな、そのささやかなおやつと、持ち込み自由と言うことで、思い思いの飲み物を手にしていた。私はこの日二日酔いだったので、コーヒーで我慢したが、缶ビール、缶発泡酒、そしてワンカップの人が多かった。
お時間が来まして、あらわれた上野さんはなんと着物姿。いつも洋服で、それもふだん着で三味線なので、ちょっとびっくり。紺色の、張りのある生地の着物であったが、これがもう、いい感じで似合ってなくて・・・なんというか、借りてきたみたいに体になじんでなくて・・・でも、むしろそこが上野さんらしくてよかった。よくみたら、襟元からTシャツの襟がのぞいてた。
さて、この日は古書店が会場ということ、本好きなお客さんが多いであろうということで、わりと笑い少なめ。とつとつと語りながらおなじみの食べ物系ソングから、この2日後に出る予定の「鉄渦」で披露予定の鉄道ネタをお試しでちょっとだけ。それから古本にちなんで「古本節」「仏文節」なんていう唄も。「古本節」は「ブックスブックス、繰り出した・・・」という歌い出し。古本マニアがニヤリとするフレーズがたくさん。「仏文節」はフランス文学に出てくる女主人公の人生を小唄風にまとめたもの。「ジャンヌさん」がモーパッサンの「女の一生」だったのはわかったけど、あとはわからず。ああ、教養のないワタクシ。そんなこんなで、新曲「めしのしたく」で一部を締めたら、休憩挟んで二部は朗読。幸田露伴の「五重塔」でした。講談調の語り口、そのリズム。硬質な日本語の美しさ。しびれますねー。美しい日本語って曲線的なイメージあるけど、上野さんの朗読する日本語はすごく角ばっている。この角がなんとも、いいんだよなあ。色っぽくない日本語のカッコよさ。
そして、ライブが終って、5分後には自宅。なんという幸せ。

<芸渦>
全員バランス良く、よかった。
お笑いライブを観たことが無い人が初めてみるのにも良い。良質で良心的な芸ばかり。
優等生タイプでつまらないということではない。
ちゃんと、正面から取り組んでいる人たちのまじめな芸だってことです。
斜めに構えてやってる人は一人もいないし、戦う相手は誰でもなく自分自身ってことがわかっている人たちの芸だった。
観てて、気持ちよいですね。
それにしてもだるま食堂、おもしろいなあ。女にお笑いができないなんてウソですね。
女がお笑いをやると痛々しくなることが多いけど、そんなところとっくに超越しているよ!