マギー的すがも寄席


これは会場の写真。ふだんはカラオケ教室とか、演歌歌手のキャンペーンなどに使ってるのではないかな?壁じゅうに演歌のポスターがいっぱいだった。
その名の通り、マギー司郎のお弟子さんたちの勉強会なのだが、うぐいす姉妹がゲストなので彼女達を目当てに行ってみた。会場を探して巣鴨地蔵通り商店街をウロウロしていると、どこからともなくワイワイと複数の若い男の子の声。なんと、一門総出で道行く人に呼び込みを行っているところだった。その中の一人に会場を確認して中へ。階段の突き当たりに演歌ポスターがどどーんと貼ってあり、階段の途中にある部屋はなんと「囲碁サロン」ここは若者の町ではないということを実感した瞬間。受付でプログラムと一緒にロープを一本手渡された。
私が会場に入ったときには20名いるかいないかだったお客さんだが、呼び込みが功を奏してか開演時間の頃にはいっぱいに。たぶん50人そこそこだったのではあるまいか。呼び込んで入れたということは、かなりの人数が通りすがりのお客さん。ある意味すごくハードルの高い客層では?
出演者は一門の弟子とゲストの若手芸人、そしてうぐいす姉妹。お弟子さん達は非常に若くて、予備校生かフリーターみたいな子たちばっかりなので不安に思っていたが、なかなかどうして喋りも達者。師匠譲りの飄々とした話術でお客を煙に巻くのも手なれている。お客さんをどんどん参加させるので、会場もどんどん巻き込まれて一体感が。中には手が震えちゃってる子もいたりしたけど、心の中で「ガンバレ!」と言いたくなる。あ、そうそう。マギー一門だから、当然全員「マジック」ですよん。
途中に企画でゲストにマジックの仕掛けを当てさせるクイズ。これはお客の方からは仕掛けが見えるようにしてあった。また渡されていたロープを使って、みんなでちょっとしたマジックを習ったりも。盛り上がる一方の会場。
うぐいす姉妹はマジック尽くしの中で一服の清涼剤。なんでも、先日のお芝居を見た師匠が気に入って、ゲストに呼ぶことになったのだそうで。バカ丁寧な言葉でケンカをするというネタが、彼女達のほんわかした雰囲気に合っていてよかった。この「おっとりした昭和の女の子ムード」を生かして、これからもときどき演芸会に出てほしい。
全体にゆるい感じのほのぼのムードな会だったのだが、ゲストの若手芸人でちょっとバラエティずれしているのがいて、暴走しがちだったのが目障りだった。その場の空気をぜんぶ持って行こうとがんばりすぎる。一人勝ちしようとする。寄席の空気はそれじゃダメなのよ。しかし、マギー一門の人たちは、イノシシみたいな彼のパワーをうまいことフワッと受けて分散させていたのがエライ。
そういえば、この会場のエアコンはリモコンがあるのだが、舞台の方に置いてあって、室温があがってくると「皆さん暑くないですか?ちょっと温度下げますね。」とか言って、出演者が舞台からエアコンを操作していたのがおかしかった。この雑用を主に担っていたのがマギー直樹。学生服に学帽に斜めがけの学生カバンに牛乳瓶底メガネという、絵に描いたような昭和の学生。どうみても中学生だが、本人23歳とのこと。このキャラのまま売れてほしいなあ。