オオタスセリ劇場 第3夜バトルトーク with 永六輔

オオタスセリ劇場は全体で3日間の企画。他の日は一人コントあるいは他の女優さんを呼んでのコントだったのだが、私は迷わずこの日を予約。
何も決めないでたとこ勝負、永六輔さんとのトーク合戦企画である。前回見てすごくおもしろかったので、今回もぜったい見逃せないと思っていた。
開演は19:30.私が会場に着いたのは19:15くらいだったのだが、中からギターの音と歌声が聞こえた。「あれれ、時間を間違えたか??」と思ったがさにあらず。そこにあったのは、開演前からリハーサルを兼ねて観客サービスに努めるオオタスセリさんの姿であった。
サービスの意味もあったかもしれないが、これからはじまるライブのあまりの予想のつかなさへの不安と緊張、および昨日までステージをこなしてきた故に上がりきったテンション、それらに突き動かされて・・・というのもあったのかも。
何が出てくるかわからないが、とにかく面白くしなきゃいけない。プレッシャーでもあるし、闘志を燃やす燃料でもあることでしょう。

基本的にジャンケンをして負けたほうが何か喋るというフリートーク方式。この日は会場にカードを配ってお題を募った。それを紙袋に入れてランダムに選び出し、書いてあったテーマに対して何か話すというもの。
まずカードを引いてテーマを確認、それからジャンケンなのでそれが得意なテーマか否かで「あっ、これは負けたくないな。」とか「ああ、これは話したい!」とかくるくる表情の変わるスセリさんがおかしかった。
どうせ選ばれないや、とテキトーに書いた私のお題も実は読まれてしまい・・・・ああっこんなことならもっと気合入れて書けばよかったッ。次回もぜひお題は募ってね〜。
永さんはあいかわらず小ネタのストックの多い人。それが誰でも知ってる本当にセレブレティーな人々のネタだから、好奇心も手伝って聞き入ってしまう。
あと、昔あったレコードコンサートを再現といって、持ってきたCD音源をかける一幕も。レコードコンサートってのがあったんですねえ。
私が高校の頃はフィルムコンサートってのがありましたけどねえ。

終盤に差し掛かって披露された三波春夫秘話を締めくくる永六輔さんの読経の声から、スセリさんのコント「喪主」への流れが美しく、見事だったのが印象的。

こういう実験的な会はえてして、初回はおもしろいものの二回、三回と続けるうちにお互いの落としどころがわかってきて、だんだん馴れ合い的になってきてしまいがち。お客もその馴れ合いの空気に仲間入りしたがりがちになって、ファンクラブ集会的になり結局常連だけが楽しい会になってしまったりするが、スセリさんと永さんに限ってはそれは無さそう。お互いが「仲間」ではないからだ。
永さんはスセリさんに新しいプレッシャーをどんどん与えて、次はどんなものが出てくるだろうかと楽しんでいる節も感じられる。

次回は7月にあるそうで・・・。
また楽しみだわ。