ビデオジャーナル37

3月10日は東京大空襲の日だったのだが、メディアからは何の音沙汰もない。
私もネットでそんな話題を偶然見るまで、ぜんぜん意識の外だった。
戦争なんて無かったことにしようよ、その方が楽しいよって、どっかで刷り込まれてるような・・・。

そのせいなのか「反戦」という言葉を使うのはなんか気恥ずかしい。
「反」という言葉を使うことができるほど、私たちは戦争を知らないからだ。
「反」という言葉の持つ強さにちょっと照れてしまう。
でも戦争を容認しているわけではなくて、「戦争ってやだなあ。」「かっこわるいなあ。」「好きじゃないなぁ」「めんどくさいなあ」といった気持ちははっきりと持っているわけで、あえて言葉を作るなら「厭戦」かな。
体験者として語るのではなく史実として俯瞰した上で、こんなにめんどくさくてかっこ悪くて汚くて、何のメリットも無いことしたくない。
と、「厭戦」な私たちは思うのだ。

そんな「厭戦」テイストのショートフィルムを紹介。
「FoodFight」という。
第二次世界大戦以降の戦争を、その国々の食べ物で表した」という作品である。
食べ物ネタでアニメーションだからって気軽に見始めると、案外生々しくてゲンナリする。
このゲンナリ感がなんとも「厭」な感じなのだ。
ね、こんなことに参加したくないでしょう?

目立つのはハンバーガーの活躍ぶり。
それに比べて寿司の弱さに泣けてくる・・・。