馬車道おきらくシアター おきらくピープルのおめでとうライブ

遠峯あこさんというアコーディオン弾きの女性に興味を惹かれて、ひさびさに出かけた関内。奇しくも今回が私の今年はじめてのライブ鑑賞と相成った。
おなじく今回の出演者のあべあきらさんのサイトで時間をチェックしたところ、「開演18:00」とあったので「マ、マジっすか〜???」とあせりながら会場に到着したら、何のことはない。時間、間違いでしたねえー。実際は19:00開始でした。びっくりさせるぜ。

開場時間18:30を過ぎた辺りで会場に足を踏み入れると、私の他にお客さん一人。うむむ、相変わらずの入りの悪さよ。そのあとポツリポツリと入っては来たが、おそらく全員で10人くらいだったと思う。200人くらい入れそうなホールなのに。おきらくシアター、企画が個性的で出演者のブッキングも独特で面白いんだけどなー。もっとお客さんが来てくれるといいのに。しかし逆に、こんだけ人が入らないライブを1年以上継続させている状況というのはある意味すごい。

好田タクト
今回はウィーンフィルニューイヤーコンサートを再現する・・・とmixiの日記で書いていたのを読んだので、「これはぜったいラデツキー行進曲」をやるに違いないと読んでいたら、やっぱりやってくれた。タクトさんの指揮にあわせて、みんなで手拍子を強くしたり弱くしたり。また、客席に新聞紙を配って、ビリビリ破く音で「美しく青きドナウ」のリズムを取らせたり、ホースのラッパを吹きながら客席を回ったり、大熱演であった。指揮者メドレーも印象に残る、誰一人モトネタがわからなかったが、なんか「そういう人がいるんだろう。」くらいで納得してしまうのが可笑しい。朝比奈隆もいつもよりちょっと長めで、堪能しました。

遠峯あこ
今回私がおきらくシアターを観に行こうと思ったのは、この人が出るからだった。名前だけ知ってるけど、実際に聞いたとこはなかった。しかし、着物でアコーディオン演奏、しかも弾き歌う曲は民謡、壮士演歌、小唄端唄、などなどということで、どんな人なんだろう、と単純に興味を惹かれたのだ。
おかっぱ頭に花を飾り、ピンクの着物をつんつるてんに着て登場。トシは若い。見てくれは少女と言えなくも無い。小さなアコーディオン(たぶん32から48ベースくらいの)を携えて、足首には鈴を巻きつけて。鈴でリズムをとりながら演奏するのである。なるほど。
「野毛山節」から始まり、大正時代の歌謡曲「100万円」、「東雲節」、「東京節」などを、民謡と演歌とロックをあわせたような声で、元気はつらつ、のびのび、そしてどことなく「べらんめえ調」で歌い上げる。「粋」というより「イキがいい」って感じ。お腹の底から出す声が気持ちいい。
民謡が好きだそうで、「横浜にはあまり民謡が無いので自分で作ってみました。」というオリジナル民謡「ホーライ節」もよかったです。また観たいな。

あべあきら
サポートギター&マンドリンに矢野さんを伴って「ねこ畑」から始まり、「台風一家」「すっとこ侍」など。コタンでのときよりダメ大人臭が薄めで、シュールでブルージィで不思議な世界であった。恋人とケンカしてしまった女性の気持ちを野菜になぞらえて唄う新曲「キャベツ」は2番までは山崎まさよしか槇原ノリユキもかくや、ってな曲。しかし3番で仲直りしてまたケンカしちゃうのはちょっと蛇足かも。あべあきらさんの曲は総じて長い。唄いたいこと全部注ぎ込まないで、整理した方がよりエッセンスが凝縮されて印象的になるのではないかと思うのですが。

ケーシーランキン
お笑い要素なしの、普通にカントリーフォーク調のいい歌を歌う人だった。その名のとおり外人。ピアノのサポートを加えて、しみじみとした歌を何曲か。なんでも「みんなのうた」で放送されている「ぱっぱらパパ」という曲を歌っている人らしいです。私はぜんぜん知らない人だったんだが、おきらくシアター的にはメジャーな存在らしくて、来月はこの人のワンマンですって。

記録的に少ないお客様だったと思うが、出演者みんな全力投球で演ってくれて満足。しかしなあ・・・毎回思うけど、なんとかならないかな、集客。

<追記>
ケーシーランキンという名前、なんかどっかで聞いたような気がしてひっかかっていてちょっと調べた。そしたら70年代後半に活躍したロックバンド「SHOGUN」のメンバーだった人でした。ちょっと映像探してみたらあったよ。「男たちのメロディ」。リードボーカルではないけど、右の奥のほうでギター弾いてるのがたぶん・・。

この他にも有名なところでは「探偵物語」など70年代ドラマのテーマ曲なんかもやっている。ロックバンドって言っても、フュージョンぽいテイストだね。ゴダイゴなんかにも通じるような気がする。