お正月の演芸事情

毎年の話であるが、年末年始は実家で過ごす。
実家は辺鄙なところなので、帰省してしまうとほとんど実家に軟禁状態。交通手段も無いし、近くにお店なども無いからである。一番近いコンビニまで車で10分くらいである、コンビニエンスでもなんでもない。
そんなわけなので、お笑い関係ももっぱらテレビで。

しかし、演芸番組減りましたね。
見ごたえあったのはNHKBSの「昭和なつかし亭」だけど、これは過去の映像を利用した番組だから、現役の芸人による普通の演芸番組って、1月3日にNHK総合でやってたヤツしか無かったかも。あとはお笑いと言っても今の若手芸人と呼ばれる人たちの番組ばかりで、これはちょっと見ていてもキビシイものがあり・・・。純粋にネタだけじゃなくて、あちこちからの中継とか飛び入りゲストで大騒ぎしたりとか、テレビの中だけ騒がしくてつまんないのだ。

エポックは年末にあった「笑謝和」
木村万里さんプロデュースの定期お笑いライブ「絹」の常連さん6名が、NHK総合にお目見えした。深夜、30分だけとはいえ、いつも見慣れている芸人さんたちがテレビに映るってのは、うれしい。自分の部屋で見られるのだもの。自分の部屋にお客に来てくれるようなもんだ。
でも一人5分くらいの持ち時間だったので、駆け足でおわってしまって残念だった。
あと、やっぱりテレビだと出演者がすごく遠くに感じた。たぶん静かに盛り上げていく手法が、テレビでは難しかったのだと思う。テレビ向きの芸、舞台向きの芸ってあるのかなあ。

と思えば前述の「昭和なつかし亭」で紹介された昔の芸人さんの映像の数々。テレビか否かなんて関係ない勢いで面白い。
それを見てるとテレビ向きとか舞台向きとか関係ないのかなって気もしてきたり。全員にいえるのは、とにかく勢いがある。テレビの場合、この勢いが効果的なのだろう。
まー、数多くの過去映像の中から特に厳選して面白いものだけを放送しているので、面白いのは仕方ないですが。
印象的だったのはツッコミの人がボケの人を叩くときの手加減のなさ。ものすっごい音がするので、見てて思わず「あいたたたた。」とか言ってしまったくらい。女性グループも手加減なし。「かしまし娘」なんか蹴り入れてたし(そのとき、スカートのスリットから太もも丸見え!)、桂子好江なぞはお互いの帯をボコボコ音がするくらい叩きあう。涙を流して笑いながらも、そんなところに感心して見ていた。

しかしNHK、いいモンいっぱい持ってるねえ。年に一じゃもったいない。こういう番組はこまめにやってほしい。今、日曜の深夜に「NHKアーカイブス」ってやってるけどジャンルをもっと細分化してさ、演芸だけに絞って「NHKお笑いアーカイブス」とか。