アコーディオンコンサート&コンクール

客だという立場をいいことに、このBlogでは言いたい放題書いてる私なのだが、1年に1回「ほんとにごめんなさい。ワタクシが間違っておりました。」と芸人さんやアーチストの方々に土下座して謝りたい気持ちになる機会がある。
それはアコーディオンの発表会の日・・・。今年は発表会だけではなくてコンクールにも出ることになっていたため、土下座気分は計2回。たかだか3分弱だというのに、音楽を奏でるというのはなんと難しいのかー!
形になったものを人様に披露するって、とんでもないことなんだわ。えらそうに芸が云々とか言える立場じゃございません。
ま、いちおうこれもライブ体験ってことで、ここに書いてしまいましょ。


1回目の機会は毎年恒例の「修了演奏会」というもの。私のサークルでは初級クラスが半年で修了なので、中級に上がる区切りとして独奏を披露するという目的の会というのがそもそもの目的であり、昨年は私も修了生として冷や汗モンのステージを踏んだのだが、今年は修了生の人数が少ないため「じゃあ、コンサートにしてしまおう。」ということになったのだった。
それで中級から独奏を誰か・・・ということになり、去年修了ってことなのか何なのか、私ということになった。
しかし選曲を深く考えなかったため、思ったより蛇腹の扱いが難しくて何回弾いてもいい感じにならないまま、本番へ。
去年に比べればアガるという度合いは低くなったんだけど、なんというかアガリ方の質が変わってきたなーというのが実感。
去年はとにかく頭の中が白くなってしまい、肘から先が死人のように冷たくなるという感じだったんだが、今年はアガるというより、緊張感。
練習したときに「あ、ここはこうしよう。」とか「ここはこういう風にするといいのか。」などと考えたり発見したり、先生に指摘されて直したりしたポイントを、ひとつ残らずに再現しなくては!という緊張感だったように思う。
でも結局忘れちゃったんだけどさ。先生のアドバイスのうち、再現できたと自信を持てるのは「とにかく照れずにムードを出して。」というものだけだった気がするー。
しかし自分の演奏はさておき、アンサンブルは楽しかったな。
この日はお客さんが80名以上来てくれたのでなかなかの熱気だった上、みんな歌好きの音楽好きで積極的に楽しんでくれたので、自分の力がいつも以上に引き出される感覚が。自分たちの音が広がる感じかなー。響くというのではなくて、伝わるというか。気持ちよかった。
とくにラストのガーシュインの「ストライクアップザバンド」をアコーディオンオーケストラにしたものは、自分達の気持ちもお客さんの気持ちも盛り上がって、演奏が終わったときには辺りに笑顔、笑顔の大洪水。
こーいうの体験してしまうと、今後どんだけ恥をかこうとも、音楽を続けていこうって思っちゃうよねー。麻薬だ。


2回目の土下座モードはコンクール。アコーディオンには毎年「関東アコーディオン演奏交流会」というアマチュアの全国区のコンクールがある。この、一見単なる交歓会であるかのような名称にだまされて、薦められるがままにエントリーしてしまった私。実はコンクール、審査もあるし、入賞も決めるわけだ。会場はコンサートのときみたいに和気藹々した感じではなくて、まるでオーディション会場みたいに審査員が横並びに座っている。その上、出番前に与えられた練習時間は10分。当然ゲネプロ無し。いきなり初めての会場で、さらし者みたいになって弾くわけ。キビシー!
とはいえ、「学びあうためのコンクール」というサブタイトルの通り、お互いの演奏を聴きあったり、交流するのが大きな目的となっていて、コンクール特有のピリピリした雰囲気は無い。特長的なのは最後の講評タイム。
入賞者の発表の後、なんと出場者全員の演奏に対して審査員の先生達からコメントをいただけちゃうのである。今年は70名前後が出場していただろうか。ひとり残らずぜんぶにアドバイスとコメントを・・・・。
朝から夕方まで全員の演奏を、楽譜(エントリーのとき提出させられるのです。)をにらみながら集中して聴いてくださった先生方に頭が下がる。
ま、当然入賞はできなかったけれど、ネットでしかお名前を知らなかった人に初めて会うことができたり、いろいろと収穫の多い体験であった。


今回のコンサートとコンクールの練習の中で体感的にすごくわかったことがあった。
アコーディオンはピアノではない」ってこと。
頭ではわかっていたけど、実感として身にしみた気がする。
アコ弾きとしては、やっとスタート地点に立てたのかな。


関東アコのゲスト演奏として「まなぶんず」というアコーディオン&サックスのデュオが来ていたが、アコの人の弾き方がなんかcobaにそっくり(演奏中の頭や体のゆすり方が特に似ていた。)・・・楽器もキャバニョロだし・・・・と思って観てたら、なんとcobaの直弟子の人でした。
弾き方ってやっぱり習った人に似ちゃうんだなー。

というわけでcobaの動画を貼ってみた。
演奏スタイルが大げさすぎて私はあんまり好きじゃないけど、この人がアコーディオン界に与えた影響は無視できないですね。

追伸
ソロ演奏の機会は無いけど、アンサンブルのご披露の予定は以下のとおり。興味ある方は検索してたどり着いて下さい。。
(うたごえイベントなので独特の雰囲気がありますが・・・。)
10月 埼玉うたごえ合唱発表交流会(歌だけではなんなので・・ということで余興で2曲)
11月 足立うたごえ祭典(毎年ここでも2曲)
12月 「アコーディオンひけたらいいな」体験講座とコンサート(ストライクアップザバンド再演予定)