芸人御用達アコーディオン?


以前から先生に「中古で出物があったらお願いします。」と言っておいたところ、最近になっていいのがあったからという連絡をいただいた。
写真のブツがそいつです。
アコーディオンの中では軽量の部類に入るものの、それでも10kgある代物。土曜日の午前中に大宮の方まで受け取りに行き、ウンウンいいながら背負って帰宅。一応リュック型のキャリーケースがあるんだけど、それでもね。
帰ってきて鏡で見てみたら、両肩が型ひもの通りに真っ赤になっていた・・・。
中古とはいえ、プロユースのなかなかの高級楽器。音色スイッチ10個、ベーススイッチ4個あるので、音色がいろいろ変えられて面白い。同じ曲でも違って聴こえる。
などなどいろいろ面白くて、この土日はすっかりコレで頭の中はいっぱい。
気がつくと弾いたり磨いたり、ひもの長さ調節したり・・・。
ウチは台所を挟んで二部屋あるのだが、寝室の方を稽古部屋にしている。(お布団があるから、いくらか音が吸収されるだろうという考えから・・・。)台所で何かしていると、ふとコレが眼に入る。
気になって弾きに行く。気がつくと小一時間経っている。「うわっ!」と思ってやめる。
が、トイレに行くときにもコレが眼に入る。気になってまた弾く。で、小一時間経っていてびっくりする。
用があって稽古部屋に行く。で、また「ちょっとだけ・・・」と弾き始める。で、小一時間経っていて愕然とする。
その繰り返しであった。
あー、まだいじり足りないんですけどー。会社休んで一日いじり倒したいくらい。


ところでこのアコーディオンのメーカーはエクセルシア。
別に銘柄指定をしたわけではないので偶然だが、なぜかこれを使っている芸人さん多い。
東京ボーイズのリーダーもそうだし、横山ホットブラザーズの人もそう。あと、近藤志げるさん。
あ、これだけか。そもそもアコーディオン持って演芸やる人自体少ない。てか、これでほぼ全員ではないか・・・。
ってことは、エクセルシア率はほぼ100%なのだ。なんでだろ。
芸人じゃないけど、横森良造さんもエクセルシア弾いてたな。
私が10数年前、アコーディオン欲しいなーとお茶の水楽器街を夜な夜な徘徊していた頃、店頭に展示されていたのはたいていエクセルシアかトンボだった。
手に入れやすい環境であることは確か。
理由はそれだけ???


アコーディオンのフロントのデコレーション部分をグリルというが、エクセルシアのグリルは他のメーカーのものと比べてデザインがどこか大味で、個人的にはあんまり好きではなかった。
イタリアのメーカーの割にはデザインがおおざっぱだなー、と思っていたら、実際はアメリカの会社のようだ。
1920年代にアメリカで設立された会社で、1940年代にイタリアの工場を建てたとのこと。
1920年代から30年代といえば、アールデコの時代。
言われてみればエクセルシアのグリルって、エンパイアステートビルアメリカのアールデコ建築の代表みたいなもん)のてっぺんのデザインに似てる。
そう思うと、悪くない気もするアールデコ好きの私なのだったが・・・・。


ま、でも私、正直って買うならエクセルシア以外がいいなあーと思っていたので、今回少し自分の気持ちに折り合いをつける必要が無いではなかった。
しかしエクセルシアのことを調べていて発見した下の写真。
これが私にあっさり、エクセルシアOKになってしまった。
女豹グレース・ジョーンズですよ。言うことなし。
よし、こういう感じを目指すか<ウソ

ところで今まで弾いていた楽器が赤パールボディだったので気にしなかったのだが、黒の楽器になってみて思ったのは、手の脂の跡がものすっごく目立つということ。弾き終わったら必ず磨かないとなー。