すがも de いいかも

えーん、忙しいよー。
でも遊びたいよー。
ていうか、忙しいほどに遊びたくなるよー、の第二弾。
柳家紫文さんとその弟子東京ガールズによる巣鴨での初ライブ。
初めて行くハコなので場所が見当つかず。とりあえず大塚から都電に乗り込むと、紫文さんのお弟子さんでよくライブなどのスタッフをやっていらっしゃる方にばったり。おお、天の助け!と思ったのもつかの間、彼女も初めて行く場所だとのことで、結局野生のカンと嗅覚に頼って会場にたどり着く。
住宅街の一角の目立たない建物だったが、幟がいっぱい立ててあったので、わかった。
会場内部はコンクリート打ちっぱなしでスタジオ風。ちょっと音楽室みたい。ピアノがあったせいかも。


ライブの構成は、最初は東京ガールズがやって、師匠をはさんでまた東京ガールズという三部構成。トータルで二時間ちょっとだったので、多少の伸びはあるものの師弟で約一時間づつ分け合う感じとなった。
日にちがたってしまったのでそれぞれの細かい出し物は忘れてしまったが、ちょっと全体的に調子がいまひとつだった東京ガールズが残念・・・・。四谷コタンで見たときのフレッシュな楽しさが印象的だったので・・・・。
ライブってのは15分くらいの高座とはまた違った集中力と構成力を要求するもの。
ちゃんとやらなきゃ、という気持ちのあまりか、お客さんより師匠の顔色を気にしてしまっている様子がちらほら垣間見えた。
まあ、今はプロデュースもマネジメントもほとんど師匠のようなので彼女たちの自由度がどこまであるのかわからないけど、ピン高座とも違う、素の自分とも違うものとして、「東京ガールズ」っていう素材でもっと遊べるようになるとよいなあ、と思う。別キャラとして割り切って。
それと今回せっかく出番が前半と後半で別れたのだし、衣装を変えるだけでも効果的だったんじゃないかな、と。オシャレと芝居ッ気は女の特権。


師匠の方は平蔵、大岡越前、落語+三味線「紀州」および「鶴八鶴次郎」まで、という盛りだくさん。
未完成のネタを演ったり時間が延びたりしても、喋りなども含めてトータルで面白かったのでライブとしては私的にはOK。楽器は三味線、喋りはフォークというスタイルはほぼ定着。いいですねえ。
しかし「大岡越前」、きれいにまとまりすぎるのが個人的に気になるっちゃ気になる。
鬼平のときは「まえのめりに崩れ落ちる」というフレーズが語りの流れの中で意外性があり、「何をいきなり??」的な異様さもあって、不安定な分、余韻が残った。しかし、大岡越前のキメフレーズ「これにて一件落着」というのは流れとしてはとっても自然で座りがよすぎる。それに、今までもコントのオチとかで多様されてもいるセリフなので、平凡になる恐れもある。
まー、そういった面も鑑み、ぜひ時間をかけてオリジナリティを確立していっていただきたし。


さて、打ち上げのとき、私はかねてから聞いてみたいと思っていた疑問を小寿々さんにぶつけてみた。「三味線を習いたいと思ったとき、最初から三味線弾きながら面白いことをいう人になりたいと思っていたのですか?」と。
小寿々さん、「いやー、最初は端唄とか小唄だったんですけど・・・。」といいつつ、師匠の方をチラリ。きっと「女優にしてやる。」とか言われてだまされたのだろう。(あ、これは違う芸人さんだ。)
ま、なんにしても小さい頃から、先生の物まねなどして見せるのがすきな子供だったとのこと。おもしろの素養はあったのですね。


余談だが「柳家紫文と東京ガールズ」を見ていると私はなぜかこのPVを思い出してしまう。ロバート・パーマーの「恋におぼれて」
全員同じメイク、同じファッションの女性バンドを従えて歌いまくる伊達男。ただ、いい女を引き連れて歌いたい!というシンプルなコンセプト以外、余計なことなんにもしてないところがよくって、大好きなPVです。なんでこんなメイクとファッションなのか?っていうと、単にロバート・パーマーがこういうタイプの女性が好きだからだって。