ビデオジャーナル17

ワタクシ版「カバの会」第二弾。
お題は「スイートドリームス」である。
いや、単にマリリン・マンソンのことを書いていて、そーいえばこの曲のカバーもやっていたっけ、と思い出したのである。

元の曲はイギリスのバンド、ユーリズミックスが1983年に発表したもの。
ボーカルのアニー・レノックスの個性的な魅力が印象的。
マニッシュなスーツにネクタイにベリーショートなのに、女性としての美しさと強さ、知性が強烈に感じられてカッコいい。
憧れるしちょっと真似してみたい・・・けど、ま、凡人は真似しちゃいけませんね。
あーゆうマスキュランなスタイルは、彫が深い顔にモデル並みの背丈、ハンガーのような肩幅が無いとキマらない。
ま、この人たちも80年代前期のニューウェイヴの黄金の法則「エレクトリカルサウンド+中性的なボーカル」に当てはまるグループであった。


で、マリリン・マンソンのカバーがこれ。
もしかしたら今の20代くらいだと、これがオリジナルだと思っている人も多いかも。
「Tainted Love」以上に、この曲も自分のものとして消化し、独自の世界を展開。
これ、子供が何も知らないで夜中にうっかり見ちゃったら怖いぞ。
ちょっと暗黒舞踏とか寺山修司のテイストが感じられるのは偶然?
案外勉強のためにDVDとかで観てたりするのかもなあ。
しかしこの、「邪悪」「異形」「醜悪」なイメージの追及の完璧さ、完成度の高さには恐れ入る。


3曲目はバンド名がわからないのだけど、なかなか独特だったので取り上げてみた。
「スイートドリームス」は元の曲がいろんな意味で強すぎて、カバーとはいいながらあまり原曲のイメージを変えることができず、結局カラオケみたいな状態になってしまっている人がほとんど。
マリリン・マンソン版も耽美的・退廃的という意味においては、やはり原曲の枠から出られなかったといえなくも無い。
でもこれは、ロックとラップで演っている。めずらしいアプローチ。
女性ばかりのバンドだが、意外とハードロック的。シャカポコ言ってるギターが70年代ロック風。