オオタスセリ ワンマンライブ in 赤坂グラフティ
面白かった!そのうえカッコよかった!私にとってはいままでのスセリさんの中でベストライブだったぞー。
なにか、スポーツの後のような爽快感にみまわれている私です。スッキリ!
前回あの会場の設備を使いこなせてないのが不満だったけど、今回は舞台の広さ、照明、PA諸々、十分に活用したステージであった。
あと、バンドメンバーが気のおけない仲間だったからか、気を使わねばならないゲストがいなかったからなのか、スセリさんがとってものびのび、落ち着いて芸に集中していたのが観てて気持ちよかった。
前半
ギター弾き語りと一人コント
内臓を擬人化した一人コントがものすごく印象的だった。なんだろ、身につまされたのかな。全体にMCも余裕で、ほんとによかった。会場の空気とスセリさんのテンションが音を立てて噛み合った瞬間というのを、確かに感じた。前半最後に唄った酒場の女の歌はちょっと、笑える世界を超えてしまってちょっと怖かった。悪い意味ではなく、虚構の世界を完璧に形成して見せてくれた。やっぱ女優さんだ。霧がかかった海の情景、ひんやりした潮の匂いすら感じた。
後半
バンド
いきなりビートルズの「Come Togather」にスセリさんのコントの音声だけを乗っけるという始まり方。おお、こういうのもありか。もし可能ならやってみてほしい。ひとりコント+バンドという試み。そしてヴォーカル オオタスセリの登場となるが、ここからはもうネタではなく歌の世界ですね。戸川純と、なぜかバービーの杏子を思い出す。ただ、単純にロックバンド+ロックボーカルという構図になると、ありふれた印象にはなってしまうかな・・・。バンドサウンドにのってしまうと、どこかで見覚えのあるような・・・という印象が出てきてしまう。(イカ天世代なもので・・・。バンドというもののバリエーションを、いいもの悪いもの問わず大量に観てしまっているのです。)
そんな中、スセリさんのネタとバンドサウンドがいい塩梅でオリジナリティが感じられたのは「酔っ払い女の歌」だった。
あーでも、オリジナリティだとかいろいろコムズカシイこと考えないで、単純に音楽を楽しむ気持ちになれば、ほんとに最高の雰囲気。楽しい、可笑しい、カッコイイ、の三拍子そろい。年配のお客さんはびっくりして固まっていましたが・・・。
スセリさんの芸って、けっこうどんなスタイルのものにもはまる。例えて言えばカレー味みたいなもんだ。わりとどんな素材にもなじんでおいしくなる。けれども、どんな素材も「カレー味」にしてしまう強さがある。追っかけて観る方にとっちゃどこに行って見ても期待を大きく裏切らない人だが、共演する人は気をつけないとねえ。