伊藤多賀之 おつきあいセッション in 文化放送

浜松町の駅北口を出てすぐのところに、文化放送のビルがある。その入り口付近に小さなステージがしつらえてある。そこで毎日、小さな無料ライブが開催されているらしい。「おつきあいセッション」と称し昼と夕方に、1アーチストにつき1時間程度のミニライブ。そこで元ブリトラ伊藤多賀之くんのライブがあるという情報をキャッチ。仕事の帰り道でもあり、これは逃す手はないってことで行ってまいりました。
到着したのは時間ぎりぎり。すでにお客さんが20人か30人くらい集まっていた。ファンは思ったとおり若い。20代前半から30代になるかならないかの女の子が多かった。浴衣姿の子のちらほら。和物でもないこんなライブで浴衣姿を見るとは・・・うーん、遊び着として定着しておるのだねー。
ほぼ18時ちょうどにニコニコしながら黒いギター(ポールサイモンが持っているのと同じYAMAHAのモデルだそーだ。)を抱えて伊藤くん登場。生で見るのは初めてだった私。おお、背が高い。伊藤多賀之公式サイトのプロフィールを見ると180センチだそうだ。さらにとても痩せている。腕に筋肉のかけらも見当たらない。で、若いモン独特のどこか腰の据わらないふにゃふにゃ感が、大人ばかり見慣れている私には新鮮であった。いや、ストレートに言えば、カワイイの何の!あははっ。とにかくニッコニコしてる、一見ニート風(でもないか。)の好青年という印象。
(どんなヤツなんだ??と気になり、なおかつ8月30日の22時〜8月31日深夜1時までにここを読むことができた人は
http://mycasty.jp/itotakayuki/index_bbs.html
にアクセスすると彼の動画が見られます。なんと生放送なので上記の時間以外はだめです。)

パーカッショニストの酒井麿さんのセレクトしたゲストとしての出演であり、そういう意味で「おつきあい」セッションというわけだが、実質的には伊藤多賀之ワンマンライブ。酒井さんはバックに徹していた。ドラムではなく、カホンとかよくわからない太鼓みたいなものでリズムを担当していたのが面白い。あと、伊藤くんの両脇にアコギが二人という構成だったので、なんとギター3本の編成。これも面白い。スタンダードなバンド編成でないところが、いかにも「セッション」って感じだ。
屋外なのですぐそばを電車も車もガンガン通り騒音もかなりのものだったが、ラフな音響がかえってよく映えていた。音が割れるぎりぎり・・・だけど割れない、って感じのいい感じ。ギターも歌声もよく耳に届いた。

多分演奏したのは以下の曲だったと思う。メモとかしていなかったので忘れているのもあるかも。( )内は私の感想。総じて、どんなにえげつない歌詞を唄っても不思議にあっけらかんとしたさわやかな後味になってしまう、彼の個性に脱帽。

「ペチャパイ」(胸の小さい女の子のけなげな恋の歌。こういう歌があるから、女の子のファンが多いのだろう。)
「鈴虫ラーメン」(シュールな歌詞を五七五七七にまとめ、百人一首を読み上げるときの節回しにアコギの伴奏をつけたヘンな歌)
「デレデン」(すごい巻き舌。)
「さなだ虫」(バイオリンを加えてしっとりと・・・ハモるのは「さなだ虫」だの「もらいゲロ」などというフレーズ。この辺から「何事???」という感じでギャラリーが増え始めた。)
「石焼いも」(ふつうに上手いぞー。)
「ホルモンを飲む瞬間」(デートで焼肉に行ったら、急に彼女が黙り込んでしまった。よく見るとホルモンを懸命に咀嚼していた・・・という唄。ブレイクの部分で、ファンの子が一斉に「牛の内臓!」とシャウトしたのでびっくりした。そういうお約束なのね。)
ムンクの叫び」(ムンク「叫び」という絵をじっと見ていると、あの絵の叫びが聞こえる・・・と唄いだし、いきなり「あーーーーーー!」と叫ぶこと4,50秒。なんなんだ、これは。音楽というより演芸に近い匂いが・・・。)
「青のり」(ラスト、どんどん早くなる演奏が圧巻でした。よく口が回るねえ。)

ライブが終わった後、「今日はスタッフがいないので・・・情けないですけど、自分でCD売ります!」と本人自ら手売り。最近HMVに彼のCDを探しに行って、見つけられず買えなかった私にはチャンス、と思ったけれど、財布の中を見たら1000円しかないー。残念・・・ネットで買おう・・・。
今回の選曲は以下のアルバムからでした。

ゴリラから逃げてる時でも聴きたくなるCD

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