オオタスセリ in 赤坂グラフティ

最近のワタクシは、めづらしくこの一ヶ月常勤の講師のお仕事。2時間半でワンセットの講習を1日二回やるという契約で3週間。毎日ほぼ同じことを繰り返す上、業務システムなのであまり自分流にアレンジしちゃいけない。疲れてくるとロレツが回らなくなり、カミカミになってしまう自分にほとほと嫌気。発声を習おうかと思うくらいだよ、まったく。
普通のアプリと違って、いろいろと社内の決まりとか用語とかありつつシステムもオリジナルだから独特で、それを2日くらいで覚え、あたかも10年もその会社にいたかのようにインストラクションするという理不尽さ。ポーカーフェイスは得意技なので堂々と見えるらしいが、そのせいで社員の人しかわからないような話まで質問される。すいません、私は外注スタッフなんですけど・・・とも言えないので、場面場面でいろいろな判断を要求される。そんなプレッシャーとストレスがマリンスノーのように降り積もり、なんだか最近うたた寝するとものすごく深く寝てしまう上、判断ミスが増えてきた。
今日も目黒の職場から赤坂へ移動しようとして南北線に乗るつもりで三田線に乗ってしまい、そのまま熟睡。気がついたのが大手町だった。あわてて降りて丸の内線に乗ろうと思ったら、これがまた遠い!ほとんど10分くらいあるいてやっと乗り継ぎ。赤坂見附に着いてもどの出口からでたらいいかわからず、迷うこと迷うこと。この時点で19:20。ちなみに目黒を出発したのは18:30である。もー帰っちゃおうかと思ったくらいだ。ほとんど泣きそうだったワタクシ。


そんな苦労をしてたどり着いた赤坂グラフティ。今回は会場が広めということで、ちょっとゆったり見られるかな〜と期待していったのだが、以外にもぎゅうぎゅうの満員。テーブルなどもとっぱらって、椅子をぎっちり並べている。入り口でチケット買いつつドリンクも受け取ったけど、グラスを置くところが無いよーん。
それでまた、客層がシブイ・・・。土曜ワイドリスナーっぽい感じだ。みんな、スセリさんを娘を見るような優しい目で見ているのが印象的だった。


一部はコント中心。OL風のイデタチでラジオ体操のネタ、ウォーキング、婚姻届、選挙演説。の合間合間に弾き語りをはさむという構成だったが、ちょっとテンポ速かったなあ・・・。呼吸がとっても浅い感じに見えた。安心して見られるようになったのは選挙演説あたりから。コントは弾き語りと分けて。じっくり見たかった気がする。
でもねえ、個人的に「ウォーキング」、好きだな。あのOL、ぜったい山田課長と結ばれるのだ。なんか見てて「え、山田課長、けっこうおもしろいヤツじゃん!」って思えちゃったもんね。
今回ステージが広かったので、コントの動作がのびのびしてて見てて気持ちよかった。いやーステージ映えする人だなー。


後半、浴衣にお着替えしてカラオケで数曲。ギターがなくなると、ステージがとても広く見えてきた。なんでだろーと考えてみたんだけど、バックが黒の上に紺の浴衣だったせいかも。沈んでしまったのです。舞台装置も無いのだし、こーゆうときにはもう「衣装でございます〜!」って感じのドハデなのを着て欲しいな、と個人的意見。あと、どーしても動きがマイクで制限されるせいもあったかな。


紫文さんが飛び入りゲストでネタをいくつか。それはそれでおもしろかったんだけど、ここで客はおそらく「2月のコタンみたいなこわれた夫婦漫才」もしくは「ライブでスト呼ば音頭」をかなーり期待したはず(私も)。なので、ちと食い足りない感じはした。


それにしてもすごいお客さんの数であった。のんびり一杯やりながら観ようと思っていたのだけど叶わず。ライブハウスの規模ではしばらくはこの状態になってしまうのは仕方ないだろう。それはとっても良いことである。
ただ徐々に「オオタスセリ」という「型」が出来てしまうほうが心配だ。型破りが魅力だったのに、いつのまにかその「型」を演じる人になってしまう可能性がある。期待に応えようとする真面目な気持ちがあればあるほど、そうなる可能性がある。
そうならないようにがんばって欲しいなあ、と切に願うワタクシであった。
もっと客なんか裏切っていいんだぜぃ!ちゃんとついていくから!