総括だったりして

さてさて、暮れも押し迫ったということでなんとなく総括を。
今年一年、というよりまあこの日記(?)を書き始めてからいままでの演芸ライフをふりかえりつつ一杯傾けている私。

最初の記事の日付が2002年8月23日になっている。
落語をライブで聞くようになって3年ちょい経ったわけね。
いやー、この頃の記事を読み返すと、よくもまあ、あちこち出かけていっていたものだ。
書いてることが青臭くてハズカシイ。
発作的に削除してしまおうかと思うくらい。
でもとにかく、人間がたった一人で大勢の人間の気を沸かす感じがすごく好きだし、いまでもそれは変わってない。
それから落語の中にでてくるキャラクターがみんなあんまり馬鹿なので、嬉しくなったのよね。
当時の私は今思い出すと信じられないくらい不幸だったので。
男とはうまくいかないし、仕事はうまくまわんないし、異常にお金は無いし。
渦中にいるときは頭の中が浮腫んだみたいになって何も考えられなかったけど。
当時は寄席とか演芸会が、逃げ込む先だった。
世間に置き去りにされたようなあの感じに、不思議と安心できた。
「だめでもいいんだ。」みたいで、楽になれた。

しかしそれに比較すると、最近「落語」を観ていない。
なんでだろう?
飽きちゃったわけではない。
この3年の間に、私の生活に大変化があったからです。
昨年の初夏まではいわゆるフリーランスだったので時間が腐るほどあったのだが、いきなり、まるで事故に遭ったかのように「常勤」になってしまったのである。
なんか今でも信じられず、毎日雲を踏むような気分で会社に通っているのだが、そういうわけで9時から17時30分まではがっちり拘束される身となってしまった。
そうなるともう、平日の昼席を観ると言うことは絶望的である。
夜席も17時から始まっているとなると、定時で会社を飛び出してもそこそこの時間になってしまうのでなんかねー・・・・。

ホール落語も19時っていうのが微妙。
これが普通の勤め人にはけっこう難しい。
待ち合わせても友達がなかなか来なくて、何度も胃が痛い思いをしている。
私らの年だと職場ではもう中堅クラスなんで、おいそれと仕事を抜けられないのだ。
せめて19時半くらいなら開催ならねえ・・・。いや8時でもいい。
19時からだと現役の会社員には厳しいし、間に合っても途中でものすごい空腹に襲われて上の空になってしまう。
ちょっと何かお腹に入れてきても間に合う時間だといいのだけど。
まあ、これは落語に限らない。
会場の関係もあってなかなか難しいんでしょうけど・・・。
そんなわけでいけるのは土日開催の会か、若しくは平日でも19時スタートの会に限られるようになってしまった。
やはり寄席は現役世代の楽しみではないのだねえ。
リタイヤした人か、ドロップアウトした人か、まだ社会に参加してない人(学生とか)のものなのかもしれない・・・。

でもねえ、やっぱり恋しいのである、
あの昼席のたるんだ空気が。
みんな共犯者みたいな空気が。
これを取り戻せるのは、いつになるのだろうか。
まだもうしばらくは傭兵OLの日々は続きそうだが・・・。

来年はうまいことサボッて、ときどきは昼遊ぼうっと。
決意を固める師走の宵であります、