鈴本演芸場8月中席(未遂)

未遂ですよ、ええ。
だから今回は鈴本演芸場に行こうとして席にあぶれた人用の時間のつぶし方の一例ですよ。
落語見てませんし・・・。


当方現在夏休み中につき時間がたっぷりありますもので、鈴本まで歩いていってみようと思ったわけですよ。
ちょうど昨日縫いあがったハンドバッグの耐久テストも兼ねて、散歩がてら上野の杜を越えて広小路まで行ってみるって言うのも、オツなんじゃないかと思ったわけですよ。
家を出たのは夕方4時をまわった頃。
暑いには暑いけど日も傾きかけ、風も強いのでまあ歩くのも悪くない気候。
千駄木はD坂下を出まして、あれから三粼坂へ出ていせ辰の前から谷中小学校の前へ出まして、その頃、落語協会圓朝まつりとはまた別の「圓朝まつり」を今日やっていたとは知らなかったの全生庵の前をまっすぐに、伊勢五の前から谷中霊園の前へ出まして右に折れ、千駄木から上野桜木方面へ出まして、愛玉子、Sky the BUS House、谷中ボッサ前を通りまして、カヤバコーヒと下町風俗資料館の間を渡りまして、上野桜木一丁目、ミッドセンチュリーなガラスブロックの東京音響とパステルカラーな謎の芸術喫茶、さらに謎な新内のお師匠さんのおうちの間を抜けまして、朝倉彫塑館もかくやと思われるうっそうとした洋館の前へ出まして、桃林堂の脇を渡りまして東京芸大前から上野恩賜公園に出まして、奏楽堂前を真っつぐに、このまま簡単に上野駅までたどり着くと思っていたら、公園内が案外わけわからず迷いまして、やっと西洋美術館の地獄の門が見えてきたときにはずいぶん私はくたびれた。


いやー、地獄の門が見えてきたとき、本気でホッとしたもんね。
西洋美術館のそばの無料休憩所でアイスコーヒーを飲んでひと休み。
ここ、官営っぽいムードがあってあかぬけず、味はどうでもいつでも空いてて良いです。
体が冷えたところで広小路方面に向かって出発。
鈴本に行くときはいつも近くのサンクスでお茶と食べ物(だいたいカロリーメイトだったり。)を確保するので、今回も。
で、そのまま鈴本演芸場へ向かったのであるが、なんと人が並んでいる!
うーん、寄席が混んでいるというウワサは聞いていたが、やはり本当だったのか・・・。
ちょっとだけ並ぶが、目前で「立ち見」の表示になってしまったので、歩いてきたのに立ち見はちょっと・・・と思い、今日は止めにした。


止めにしたところで、時間が空いちゃいますよね。
一応9時くらいまで寄席の中にいる予定だったし。
今回一人だったのでそのまま帰るという選択肢もあったのだが、そういえば妹が「いま、不忍池で蓮の花がキレイ」と言っていたのを思い出し、そのまま不忍池に向かう。
そこで私を待っていたのは一面の蓮の「葉」
蓮の花って夕方しぼんじゃうんですかねー?
つぼみはたくさんあったけど、花は無し。
でもまあ、つぼみでもその信じられないような美しいピンク色には感動・・・・しないでもない。
しばし、池の周りをウロウロする。
風が吹くといっせいに蓮の葉が吹き返されて裏返る様も悪くは無い。


池の周辺で雀の食事シーン、亀の食事シーンを眺めていたら足が疲れてきたので、池のほとりのオープンエアな茶店「蓮見茶屋」というところに入る。
どこが経営しているんだか、建物はきれいだけど働いている人がいまひとつぎこちない。
ここも官営っぽいムードである。
メニューも恐ろしく少ない。
でもその緩さがいいっていうか、ほっといてほしい客の私にはいごこちよかったですね。
おつまみ(幕の内弁当からご飯を抜いたような感じ)+お酒またはビールで1200円、プラスお代りもしくはおみやげがついてトータル1500円を先払いってのはちょっと・・・だけど。
ここ数日、月がおそろしくきれいなのでここで見てやるかと腹を決め、日本酒をちびちび・・・最終的には二合呑む。
(ええ、一人ですとも、すさんでますとも、ええ。)
ここの難点は水上音楽堂がすぐそばであること。
イベント内容によってなオイシイかもしれないが、今日はなんだかロック系のコンサートをやっていてジュンスカっぽいビートパンク風の曲が大音響で演奏されていた。
目の前の一面の蓮の池、その向こうにライトアップされた弁天堂。
ミスマッチこの上ないが、これぞ「東京」って感じもしたわねぇ。
意外とこんな風にずれてる方が一人のときはリラックスできる。
「はまりすぎ」の方が緊張するものネ。
徐々に暗くなってきたところでふと、自分が座っている席が西向きであることに気がつく。
月、見えないじゃん。
ってことで帰ることに。


暗くなってしまったので上野公園は通らず、不忍通りを根津方面へ。
途中で古本屋(OYOYO書林?って書いてあったか。)により、文庫を二冊購入。千駄木カフェ・ド・クリエでコーヒー飲みながらちょっと読みまして、さらに不忍通り千駄木方面に向かいまして、D坂下に出まして、三粼坂を上がらずに真っつぐに動坂に向かって進みまして、ショップ99の明かりが見えたので通りを渡りまして店内に入り、米を買いまして、すずらん通りをよみせ通りへ抜けまして、うちにたどり着いた時にはやっぱり私はくたびれた。

なんだったんだ、今日は・・・。

結論:やっぱり寄席は混んでます。当分予約できる会だけにしよう・・・かな。