三鷹 de きいたか

今回で3回目の観覧。
一回目に一緒に言った友達を、休日出勤だったというのに「絶対面白いから!打ち上げも出て!」と引きずっていく。
今回もけっこうな入りで、立ち見の人も。
最近「笑点」の出演もあったということで、うーん、どんどん人気者になってしまうなー。


前座は小梅さん。
この会をはじめて見にきたときも彼女だったが、そのときは声や手が震えているのがわかってはらはらしながら見ていたもの。
それが今回は見違えるようになっていて感心。
えらいなあ・・・。


で、紫文さんの登場となるわけだが、不思議とこの三鷹の会は毎回「柳家紫文が逆境をクリアしていくドキュメントライブ」っぽくなるのは偶然でしょうか?
今回はお弟子さんの手違いがあり、やりたかったものができない状態からのスタート。
ご本人は不本意だった様子だけど、いやあ、ライブってこういうのが面白いんだ、観る方は。(私だけ?)
マイナスからスタートして超プラスまで持っていくプロセス。
演じる側の振れ幅が大きい方が、見ていて面白い。
(当然、実力がある人に限りますけどね。)
加えて文鳥舎の「愛ある客層」がそれを後押ししていく。
前半は見ている方がヒヤリとするような険しい表情が垣間見えることがあったけど、後半になってくると紫文さんの力の抜け具合もよくて、なんか私にとっては今回ベストアクトだったように思う。
新しいものもたくさん聴けたし。


新しいものを考えても、全部が使えるとは限らない。
完成品の前にはずいぶん捨てたものもあったはず。
これだけ新ネタが増えたっていうのはすごいなあ。
その期間、自分は何をしていたか?
なんか「職業人」としての自分の姿勢をはからずも問い直す気分になったりした。


三味線だけどなんかフォークライブっぽいという雰囲気は相変わらずで、いい感じのミスマッチ感。
ラジオ育ちで深夜放送ファンだったというお話をしていたけど、紫文さんがあのノリでラジオやったら面白いだろうなー。
流すのは邦楽だけで。


打ち上げでは前回の3倍くらいお話できてとても楽しかった。
しかしほんとによく喋るなあ、と友達ともどもほとんど感動の域でありました。
でもちゃんと会場全体のお客さんに満遍なく話し掛けていくところがやっぱプロだ。


なんか今回、不思議にまじめな気持ちで観終わったのでありますよ。