鈴本演芸場中席夜

雨がしとしとの土曜日。
午後から時間が空いたので、かねてよりイモウトに生で見せたかったのいるこいる目当てに夜の鈴本へ出かける。
どういうわけかイモウトを寄席に連れて行こうとするとのいこいが休演という縁の無さが続くこと2回。
今回はやっと見ることができたわけである。
6時半前後に入り、鈴本名物の座席付属テーブルに茶のみ場を設営。
ほっと一息もつかのま、なぜかイモウトがテーブルをひっくり返し、コーヒーの雨を浴びるワタクシ。
さほどの被害は無かったが、イモウトの飲み物はほとんど失われた。そそっかしいヤツ・・・。
今回は座席と舞台がちょっと遠くて、マイクの調子もよくなかったのか、せっかくののいこいも声が変に響きすぎて聞き取りにくいところが多くて残念だった。
この前行った時もそうだったけど、仲入り前のマイクの調子があんまりよくないのはどういうわけか?
仲入り後はよく聞こえるようになったんだよねえ。
お目当てはのいるこいるだったので、あとはなんとなく惰性で見ていたが、仲入り後が予想に反して面白かった!
権太郎師匠の「長短」
私としては以前金馬師匠で聞いたときの演出の方が好きだけど、権太郎師匠のも独特のカラーでイイ。
いつまでもいつまでも饅頭をもぐもぐ食べているときの仕草、タバコになかなか火がつかないときの所作など、どっちかというとのんびり屋さんの方のが巧かった気がする。
あと、トリが入船亭扇遊で「不動坊」
私の大好きな話だった上、この人も安定して面白いので得した気分。
芸人らしい「粋」さのある人のように感じる。
全体的になんかスマートなんですけど、気障じゃなくてね。

イモウトも私もいつもに比べて満足度の高い状態で外に出たのだが、どうしてかなあと考えてみるに、今回「人情噺」が一つも無かったからかも。
落語ファンとしては野暮かもしれないが、どうしても爆笑系の噺が好きなので。

そういえば子供のお客がいたのだが、落語にあまり興味がないらしくごそごそ動いたり、振り返ったり、席を離れたりと落ち着かなかった。
しかし入船亭扇好の「真田小僧」のとき、話がエッチな雰囲気になって来た途端、真剣に聞き出したのである。
ちなみに男の子でした。
なんかかわいくて笑ってしまった・・・。