芝浜ワイン寄席。

先月は7月7日で七夕だったが、今回は旧暦の七夕とのこと。
マクラで佐助さんも言っていたが、旧暦の方が理屈に合ってるよね。
この時分なら梅雨も明けているし、おりひめひこぼしも会えようというもの。
でも先月は誰だっけか、やはりマクラで「まあ、地球上のどこかの空は晴れてますから、どこかで会えるでしょう。」なんて言ってたっけな。
ま、それはそれとして今回の演目リスト五街道佐助 題名不明
古今亭菊可 「お化け長屋」
五街道佐助 「お初徳次郎」
最初の噺、どこかで聞いたことがあるんだけど・・・。
父親の留守に母親のところに男が訪ねてきたという話を子供がもったいぶって話し、これ以上聞きたければお金チョーダイといってお小遣いをせしめるが、最後まで聞いてみたら按摩だったというオチ。
どっかの前座さんがやってたのを聞いたなー。題名は思い出せないので不明。
「お化け長屋」の菊可さんはイヤラシイ表情に芸のある人。
牧伸二柳沢慎吾を足して2で割ったような顔立ちだが、とにかく顔の筋肉がよく動く。
この噺自体たわいがないので、かなり彼の顔で笑わせてもらった感じだ。
着ていた着物が白地に黒っぽい絣のような模様の入ったもので、そこに黄緑の襦袢の襟という取り合わせ。
大胆だけど爽やかでヨイ。
最後の「お初徳次郎」は落語というよりなんか浄瑠璃みたいというかナー・・・講談みたいというかナー・・・。
笑わせてもらいたい向き(ワタシとか)には不満の残るネタ。
こういう噺を世話物というそうだ。
遊び人の徳次郎と幼馴染(?)のお初が、ふとしたきっかけでねんごろになるまでのお噺。
ていねいな情景描写でじっくり聞かせる、って感じだったけど、やっぱりワタシ、馬鹿馬鹿しい方が好き。
でもこういう噺って、噺家としてはやってみたいものなのかもね。
ワイン寄席では比較的こうしたしっかり聞かせる噺に当たる確率が多い気がする。
やっぱ、ワインだけにあんまり品下るお噺は合わないってことなのかしらん?
サゲは「宮古川」と一緒だったが、この先の話ももしかしてあるのかな?
佐助さんを聞くのはもう何回目かになるのだが、まだこの人を一言で言うとこんな感じ、というところがわからない。
キャラクターにインパクトがないので・・・。
でももしかしたらそのうち師匠の五街道雲助さんみたいな雰囲気になってくるのかも。
いぶし銀って感じでね。
強烈な輝きはないけど、じわーっと染み入るようないい噺をするような。
雲助さんといえばこの前のラジオの「夜鷹そば屋」はよかったなぁ。
泣けてしまいましたよ。