福袋演芸場

2003/7/21休みだというのに早起きして、朝10:00からの「福袋演芸場」に行く。
祝日限定で池袋演芸場で行なわれる会なのだが、今回は菊之丞さんが真打昇進になるため、最後の出演になるとのこと。
じゃあ、今まで毎回出ていたわけよね・・・。知らなかった。近いんだからもっと行けばよかったなあ。
真打になっちゃうと、今までみたいなリーズナブルな会にはなかなか出てくれないかもしれない。ああ、残念。
それはともかく、今回の演目リスト「お菊の皿」 柳家喬四郎
臆病源兵衛」 金原亭駒七
「魂の入替」 桂笑生
お血脈」 春風亭栄助
「豊志賀」 古今亭菊之丞
菊之丞さん目当てで行ったのだが、その他の方々もなかなか面白かった。
化けるというテーマで選んだ話ということで怪談ネタで笑える話というラインナップ。
なまじ人情など絡んでこない、とことんバカバカしい話が多かったのが私好みで満足。とにかく人の命とか魂を粗末にしまくり!間違って殺してしまった友達を何の葛藤も無くすぐに捨てに行っちゃったり、心霊現象をショービジネスにしてしまったり、地獄に来る魂の数が少ないからって地獄に落ちる条件をゆるめたり、魂を井戸の中にブクブクしずめたり、もーどんどんやってくれー!!!の世界。
残酷なのが好きなのではない。不謹慎さがすきなのだ。
んで、最後にまた「豊志賀」を聞いちゃったわけだが・・・。
絶対似合いそう!と思いつつなかなかたっぷり聞く機会の無かった菊之丞さんの女役。さすがにはまっていて、色っぽかった。とくに新吉を朝起こす場面・・・のぞきこむ首筋のラインが女!って感じでゾクッときた。
これはもうルックスの勝利としかいえないので、この話に関しては志らくさんも佐助さんも菊之丞さんの前では不利です。
菊之丞版「豊志賀」は嫉妬に狂いながらも、病になってしまったことで新吉の迷惑になっているということにも悩み、なんとか新吉の人生の邪魔をしないようにしたいと思いながらも、今すぐに別れるということもできない、という女心の悲しみが表現されていて、涙ものだった。
その気持ちがまったく理解できない新吉なぞ、たたられて然るべきである。
ってな感じの印象だったね。
やっぱり演じる人が違うと解釈も違うんだなー。
怪談なので途中で照明を落とすサービスもあり、堪能いたしました。