志らく一門会

ひさびさに落語を見に行く。
ずっと志らくのピンの日に仕事が重なっていていけなかった上、一月の一門会の日には志らく師匠がギックリ腰で欠席。
縁がないなぁーと嘆きの日々であったが、今日で解消って感じ。
志らくさんも目当てだけども、こしら君の成長も楽しみ。
こうしてはまっていくのかしら・・・。
でもこしらという人は不思議で、そこにいるだけでなんか時空が歪んで見えるのだ。私だけだろうか?
落語とか寄席という空間に似合わないし、微妙にその場に噛み合っていない。
床から1センチくらい浮いてる感じ。
それを逆手に取って、実は意外と意外な実力を見せ付ける。これが今のところの彼の芸風であろう。
奇妙に印象に残る、ていうかクセになるんだ、これが。
見ててやや不安、でも大丈夫みたい、あ、でもやっぱ不安、ああ、けっこう巧いかも、でもまてよ、ちょっとオイオイ、うわっ、やっぱり、あれっ?ん?面白いかも?・・・みたいな感じで目が放せないんだよっ!
いやしくも落語家である限りは、天然ボケであるはずはない。
ああいうキャラで行こうという意志が彼にはあるのだろう。
それはいまのところ成功しているといえよう。
けっこう年配の方々も惹きつけられていたみたいで、「なんて名前の人?」なんてチェックしてたし。
実はサブカルチャー的マニアックな匂いが見え隠れしているんだが、一般庶民なお客にはそうした濃い部分をきちんとセーブして話すことができるあたり、頭は悪くなさそうだし、志らく師匠と似てるみたい。
今後が楽しみだな。
今の場違いキャラがいつまで使えるか。
さすがに30過ぎたら「何言ってんだか」って感じになるだろうし、そこから彼がどんな風に変わっていくか、興味ある。
志らくさんの噺はさすがに面白かった。安心して聞けた。
しかしそんな安定感よりも、こしら君のハチャメチャぶりの方が魅力的に感じてしまうのは何故?母性本能か?
でも今回の一門会に関して言えば志ら乃君の「初天神」の熱演が一番印象に残ったかな。ホールで聞いたときはたいしたこと無いと思ったけど、やっぱり場所が小さい方が落語家さんっていうのは実力が出しやすいんだろうね。