志らく一門会

1ヶ月に一度は、落語の出囃子を聴かないと落ち着かない。
始まりは昨年、興味本位でのぞいた志らく独演会。
あまりのオモシロさに毎月通うようになったのだが、今年から夜間の仕事が独演会の日程とことごとくダブるようになり、それじゃあピンじゃなくても志らくが見られれば・・・と、中野で行なわれた志らく一門会にいそいそ出かけた昨夜なのであった。
しかしチケットを買ったときに手渡されたプログラムを見たら、「志らくは体調不良のため出演なし」とのこと。
マジですかぁー・・・。
帰ろうかとも思ったが、チケット返すのも気が引けるし、お弟子さん達がどんな風に切り抜けるかも興味があったので、見ていくことにした。
幕が上がってひとしきり、志らくが出られない代わりにビデオが流れたが、会場はしーんとしていた。その後お弟子さん二人がステージに。
最悪の雰囲気である。
落語家らしからぬ、いかにも現代っ子なルックスの頼りなげな二人。(あとでわかったのだけど、志ららとこしらでした。)大学の落研かよ、ここは?
だだだだだだいじょうぶぅー?
なんだかはらはらしながらの始まりであったが、さすがにそこは素人ではない。
見ているうちに気にならなくなって、最後には涙を流して大笑いさせてもらいましたよ。
とくにこしらの意外なオモシロさにはびっくりした。
茶髪で今風のアンチャンなので、「こんなヤツに落語なんかできるんか?」と不安を抱かせる容姿とはうらはらに、いやその容姿と頼りなさを逆に逆手にとって個性とし、観客をひきつけてしまうあたりなかなかだ。
演目は「じゅげむ」小学生でも知ってるような古典中の古典。そこに現代の若手お笑い風のツッコミを取り入れた形は衝撃的だった。たしかにあの名前は「マジキモい」わ、そりゃ。
いかにも今風の見た目で、トークがたどたどしく素人っぽく、「大丈夫かしら」と心配させられるのだけど、歌うとメチャ巧い・・・氷川きよしを思い出してしまった。
うーむ、要チェックな芸人がまた増えてしまったぞ。