流浪の朝謡@下北沢440

1月に見て以来なので、ほぼ二ヶ月ぶりの朝謡。
またまた、超絶に良くなっててビックリ。ちょっと目を離しているうちにっ!!!
いつもこのバンドを見た帰り道は知人と「今回はすごかったねー。」って話をしながら帰るんだけど、毎回その前のライブよりレベルが上がっているので、「前回よりさらにすごかったねー。」って、毎回言ってる。毎回、上書きされる。

私にとってはそもそも山田晃士さんが好きだからという理由で見始めたバンドだった。
ボーカルがああいうアクの強い人だと、どんなバンドでも「ボーカル&その他」という感じになって、ボーカリストのワンマンバンド的な様相を呈する。
このバンドも私は「山田晃士とその他の人たち」っていう目線で見ていた。
山田晃士さんがすみからすみまでプロデュースしきってるような感じもあったし・・・・。
それが、あっ、変わったな・・・って感じたのは、昨年の「根無し草のメロディ」ツアーからの凱旋ライブのときから。
なんか、ゆるくなったのだ、いい意味で。
バンドのメンバー全員が、何かから解き放たれたように、肩の力が抜けていて、それぞれの味わいが強く出るようになっていたのだ。
なのに喧嘩しない。互いの音がかけひきして、とけあい、きそいあい、たたえあい・・・。
流浪の朝謡はセッションバンドみたいな性格が強いと思うので、バンドとして成長したというよりは、対等なミュージシャンどうしがいいグルーヴを生み出す距離感を発見した・・・って感じかも。
卓越したテクニックの上に「きれいに作りこみすぎない気持ちよさ」があるので、単に巧いなあ・・・だけで終わらない。
そして晃士さんのかっこよくありながら、同時にかっこ悪くもあるというハズシのバランス。
とんでもなく贅沢なバンドである。

今日はライブに行く前はドロドロに疲れていて、440に踏み込んだときにちょっと後悔していたんだけど、ライブ始まったらそんなこと忘れてしまった。
行ってよかった。目撃できて良かった、と思った。
そう、目撃する、って感じなんです。
今、この同じ時代に生きて、彼らを観ているということがすんばらしぃー。

アラバマソングのド迫力。
ミュージカル「三文オペラ」のクルト・ワイルの曲だそうで。
数日前にとある理由で「三文オペラ」のことを調べていたところだったのと、1月に出張で飛行機に乗った時に、機内放送で偶然ドアーズによるカバーが流れていたってことで、思わぬ符合ににんまり。
デビッド・ボウイもカバーしている。マリリン・マンソンもカバーしている。かなり難曲だと思いますが・・・・。

今回の山田語録
黒地に赤い水玉のシャツを着た田ノ岡さんを眺めて「三郎・・・三郎が・・・・てんとう虫に見えてきた・・・。」
ツボりました。いまだに、思い出し笑い。